私の視線に気づいた早瀬くんが、「ちょっとわかんないとこがあってさ〜」と参考書を持ちながら机にうなだれた。 「数学…?」 先生に当てられてもいつも満点の答えを返す早瀬くんのわからない問題って、一体どれほどグロテスクな問題なんだろう。 カバンをとる振りをして、問題をちらりと覗く。 …ん?私これ最近解いた!? 見覚えのある問題。私が昨日解いた問題だった。 この問題を早瀬くんが解けないはずがない。 そう思うと、思わず早瀬くんのノートの解答をガン見してしまった。