パチッ


「…恭介?」


恭介は、いつも仕事から帰ると必ずスーツから部屋着に着替える習慣があった。


けれど、恭介はスーツのままだった。


「恭介、何かあったの?」


私はゆっくりと恭介の元へ歩み寄った。


「高瀬蓮…」


え…


ドックンー…


「…高瀬蓮と…何かあったのか…」


っ…


この時の私は何も知らなかった…


私たちの運命が…


大きく狂いだしていたことを…