ハッキングを終え、パソコンを閉じた。



ーー「………」



話を続けろと伝えたはずだが、

律も瑠樹も華月の5人も話すどころか私の事をガン見している。



黒蛇についているのは、当然異端の伊東の傘下の幾つかのだった。



パソコンを元の場所に戻し、瑠樹の隣に座る。



西東、八幡、伊東組が確実についており、

西東は白蛇を。八幡は毒蛇と、黒蛇の兄弟族のバックについていた。



白蛇は長男純平、黒蛇は次男大我、毒蛇は三男大輝と、

戸賀という伊東の傘下ではなく同盟関係にある異端の組の三兄弟がそれぞれ総長をしているらしい。



「雪香、今のってもしかして、ハッキング?」



沈黙の中律に問い掛けられた。



情報は提供しようか迷うが、何せ相手が相手だ。



黒蛇が動くなら伊東も時期動く。



誰がどう動こうとも、いずれ白蛇、毒蛇も混ざってここ青龍に攻めてくるだろう。



何せ黒蛇、白蛇、毒蛇はどれも全国No.1という地位を欲している。



亜夢はそのスパイとも考えられる。

話し合いに参加し、尚かつ発言力のある姫なのだから。



律、瑠樹、玲は亜夢を信じた事を後悔した様子で、

私にとっては自覚してくれた事と情が移った事もあり3人が大事にする青龍は潰させたくない。



どうせ私が全部潰すのだろうが、それでも警戒する価値はある。



私では青龍メンバー全員を守れるはず無いのだから。