えっ………、状況的に非常に離れがたいんだが。



青龍が殺気を向けてこちらを睨んでるのだ。



雪希は確かに全国青龍とは桁違いの実力を持っている。



何せ世界No.1桜花の幹部、桜風なのだから。



だが、桜花は桜花に入ってることをばらさないようにしている。



何故ならそのせいで媚びを売られたり、狙われたりとリスクやらが発生するからだ。



それに、桜花に入れば実力も徐々に着いていき、下っ端でも青龍幹部達と同等の強さを持ってるだろう。



幹部になれば尚更だ。



強すぎる姿を見られれば、手加減して対応すれば怪しまれる。



だから雪希はおそらく桜花であることを言っていない。



でなければあんな態度で話せないだろう。



上から目線な、しかも弱い殺気を向けて勝ち誇った様な顔をするなど。



「さっ、行くぞゆー。………早く終わらせて、2人の元に戻りたいじゃろ?」



っ!



そう言われるとそうだ。



私は立ち上がり、雪希と雪路の前に立ち2人にだけ聞こえる様にして言う。



声音も表情も正常にして、気配だけを抑えつつ消さないのを保ちながら。



「スマナイ、席を外す。だが、何かあったらすぐ連絡する。良いな」



「「っ!」」



「「うん」」



2人は驚いた表情を一瞬見せたが、すぐに微笑んで言われ、私はとても申し訳なくなった。



我慢してくれてるのだろう。



この状況で、何処から見ても不利なのはこっちだ。