………と言うよく分からないまま、未だ入り口の扉前で

律本人と律の身体を心配している瑠樹はまだこの状況に気付いていない。



正直、手を振り払って座り直す事も可能だが寝てるのを邪魔されるのは不快だ。



仕方ないか。

別に急ぎの用がある訳でも無いし、倉庫内は安全も同然だ。



「「え」」



ようやくソファーに座りに来た2人は、

ソファーに座る前に私と玲を見て固まってしまった。



「えっ、玲話すよりスキンシップなの?」



「みたい…だね」



驚いたままの瑠樹と、苦笑する律がそれぞれソファーに座る。



「雪香。今日はちょっと、伝えとこうかなって思ってた事があって……」



瑠樹にまたも話し掛けられ、顔には出さないが驚く。



「何でしょう?」



「単刀直入に言うと、雪香って性別女だよね?」



ーピキッ



笑顔が凍った。凍る様に顔が引き攣った。



「前、雪路から姉と兄が居るって聞いてて、

ずっと気になってて、雪香が隣に居る屋上で律と話してたんだ」



雪路。

そうか、2人は付き合っていたから知っててもおかしくない……か。



「それで…ね?」



律?



「話してる途中から、雪路が裏切ったんじゃなくて、僕達が雪路を裏切ってたのかって」



っ!



目を開けて見ると、2人は私を見据えていた。



その通りだ。雪路は裏切っていない。