「大変失礼ですが、律様を一刻も早く休ませたいのでここで」



ーヒョイっ



ーー「っ!?」



「えっ、雪香!?」



「ちょっ、何で男が男にお姫様抱っこなんや!?」



「これは、驚きですね………」



「えっ、スゴイ。雪香力あったんだ」



「………居心地良さそう」



「っっ」



律、颯天、月夜、瑠樹、玲の順でそう言われ亜夢には睨まれたが、

そのまま走る。



「ちょっ、雪香下ろして!僕なら平気っ」



反論しつつも辛いのか力が無い。



小声で私の耳元まで近付いてきた……

「女の子なのに、こんなっ」



「お気になさらず」



……律を適当に流し、

初日来た通りにの屋根に飛び乗り、そのまま飛び移りながら月詠屋敷を目指す。



「ゆ、雪香!?」



「はい?」



「何で屋根なんてっ!そ、それに早い!」



「………」



「ちょっ、何で早くなってるの!?」



怖いならその時間を減らしてやろうと思い、

騒ぐ律を無視して半分程度の力を出して月詠屋敷まで帰ったのだった。