ある日突然!?

つららが目を瞑った作り笑いを浮かべたら、それは怒りの沸点に近づいた時だ。



亜夢が視線も向けていない雪路の名を呼んだだけで雪路が何かしたかを疑えば、

まぁ私も多少なり怒りを覚えたがな。



「関係あるわ。俺等は雪路に用があ………」



「へぇ〜。じゃあこの状態で話せば良いんじゃない〜?」



「そっちだってがっちりお姫様守ってるんだし、こっちだってやらなきゃいけないことあるんだよね〜」



あらら、凛と杏まで。



2人は語尾が長くなるのと、

目を瞑った笑顔で交互に話し出すと沸点が近くなっているという合図だ。



笑顔が黒くなれば尚更に。



つららと並んで立っている智哉なんて目を瞑った作り物の笑顔が最初から黒い。



これは結構やらかしたも同然だぞ?

青龍。



全員が…。

凛や杏、つららや智哉が怒る事なんて滅多にない。



怒ったとしてもじゃれる程度のものだ。



「だ…、大丈夫…かな?月夜達」



ん?



「何かあの人達、スッゴい……何ていうか、怖いっていうか……」



へぇ、律には分かったらしい。



それと引き換え青龍や野次馬の生徒はあの時と同じだ。



雪路を殴った後の、私を見る目と。



ーー「っ!?」



しまった。

つい作り笑いが取れて、演技すらも辞めていた。



隣の律と、つらら達に凝視されて気づいた。



冷たいと言われる目は隠れているし、見えたのはせいぜい口元か。



まぁ大丈夫だろう。



「あっ、しまった」とでも言いたげな視線を向けてくる、 

つらら始めとした桜花に向けて作った笑顔を向けて言う。



「何か揉め事が起きているのなら、喧嘩の最中ですしそれで済ませては?」



「雪香さん……。それもそうですね」



「力の差、見せる機会やしな」