「上がろっか」と笑顔で言った律に続いて上がり湯を浴び、

脱衣場で脱いだ服の真横に置かれていたタオルを取る。



髪や身体をタオルで拭きながら、タオルの下に置かれていた寝間着を見て固まる。



何故って?



それは、その可愛らしさにだ。



長袖のフリルやレースの使われた白いネグリジェなんてと。

しかも丈だ。



普通足元まであるんじゃないのか?



なのにこれは、太ももの真ん中辺りまでしか無いぞ。



律の用意されたものは白のスウェットだったのに、何故私がこんなっ。



作った笑顔がヒクヒクと引き攣りながら、それでも用意されたものなので袖を通す。



着てみてもやはり短い。



足が出て辛い。出したくないのに。



そんな事を思いながら髪を乾かす律の隣で髪を乾かす。



「雪香、明日ってどうするの?」



明日?



「今日と同じで行きますが」



「そっか。……でも、無理しないでね?」



「はい」



髪も乾き、さて脱衣場から出ようとなった時。



「えっえぇぇ!」



突然叫んだ律に視線を向けると、明らかに私の太ももを見ていた。



「スミマセン。用意されてたので着たんですが、

不快に思ったのなら我慢して頂かないといけませんので」



「いや、そうじゃなくて、丈が短くて驚いただけでね?」



「そうですよね。短いですよね」



短くても膝上だろ。



「え?うん」



そんな感じで脱衣場から移動し、着いたのは律の寝室。



………今日、結局雪希と雪路に会えなかった。



そう思いながら室内にあるソファーで横になる。



「雪香?早くベットに入ろ?」