「わっ、びっくりした」



「お帰り。律、雪香さん」



私も?



そんな私の疑問を察したらしく、義父は説明する。



「実は今日から雪香さんも家から登校する事になってね」



………。



「さっ、夕食も出来てるし、皆で食べよう」



案内されるままに、母と義父と律と私で夕食を取り終え、

義父が書斎に戻ると笑顔で去ってすぐ。



「ところで思ったんだけど、護衛をするなら四六時中一緒に居るのが良いと思わない?」



「そう……だね」



母にそう言われ、律がこちらを見ながら言う。



「良かった!」



母の喜ぶ姿を見れたなと呑気に思っていると。



「じゃあ、青龍の倉庫以外の寝食お風呂は一緒に居てくれるわよね?」



喜びながらちゃっかり爆弾並みの発言をした母。



「え?んー、うん」



そして勝手に承諾した律。



「か、母さん、ち「じゃあ今からでもお風呂に入って来て頂戴!」えっ」



言葉を遮られ、席を立たされそのまま脱衣場まで背中を押され続けた後、

「ごゆっくり〜」と下心が感じられる笑顔で微笑んで立ち去った母の背中を呆然と見つめている。



「雪香?早く入ろ?」



いつの間にか腰にタオルを巻いた律に腕を掴まれるが、なるべく見ない様にする。



「雪香?」



ここは一気に告げた方が良いな。



うん、何か今までのが無駄になる感があるが仕方ない。



「律、言ってませんでしたが僕は……」



声、戻そうかな。

んー、やっぱ何となく辞めよ。



「僕は?」



「女です」



「………へっ?」