「偶然にしては…、出来過ぎとるな……」



「青龍に何処かが恩返しでもしてるとか?」



月夜の言葉に深刻そうに颯天が。可能性を瑠樹が言う。



「うーん」



恩返しで敵対してる族を消すとは思えないし、考えないと思うけどな。



「きっとそうだよぉ!皆優しいもん!」



亜夢が上機嫌でそう告げ、「確かに」なんて月夜が呟く。



「少なからずその可能性はありますね。ですが、警戒はしておきましょう」



「せやな。今考えても真実なんて分からんしな」



「うん!」



………今思ったが、玲と律の発言回数が極端に少なくないか?



逆に月夜と颯天と亜夢の発言回数多いし。



律を見るが、特に気にしてる様でもなかった。



その後は特に何をするでもなく、

律は私にあれやこれやと話し掛け、月夜はパソコンを弄り、

颯天は雑誌を読み、玲は寝、亜夢はその寝顔を見ていた。



ただ、瑠樹が寂しそうにスマホを眺めていたのが目に焼き付いたのだった。