ある日突然!?

そう納得してすぐ、亜夢が泣き出した。



「酷い。せっかく私達が仲良くなろうとしてるのに、何で……。何で貴方はそんなに冷たいのぉ?」



口調がマシになったものの、声音は変えないんだな。

猫なで声とでも言おうか。



「では何故貴女はわざわざ仲良くなろうとするのですか?

僕は貴方方からすれば、裏切り者の兄でしょ?」



雪路は裏切ってないのだが、今は青龍からの視野で話させてもらおう。

ゴメンね雪路。今だけだから許して。



「……」



「仲良くする理由なんて無いと思いますよ」



そう言うと、律以外が後味が悪そうな顔をして引いていった。

月夜と颯天は最後まで睨みと殺気を向けてたが、瑠樹は途中で目を反らしていた。



……敵意があるのか無いのか微妙だな、瑠樹は。

昨日もあんまり文句やら言ってこなかったし。



そんな事を考えながら居ると、次は次で騒がしい。



「瑠樹くぅ〜ん、どおしたのぉ?」



「えっ、別に、何も無いけど………」



愛奈に迫られる瑠樹を可哀想にと見てると目が合い、

まるで助けてとでも言う様な視線を向けて来る瑠樹。



んー、

極力律以外と関わらないほうが良いんだよ。ムカついてボロが出たら大変だから。



ニコッと微笑んで視線を反らす。



………。

朝からこれと言って視線も何も感じないし、護衛という存在で警戒されたか……。