ある日突然!?

「で、何故ですか?」



スッとこちらを見た智夜の顔は無表情だった。



見下す姿勢で、見下す態度を取ってる智夜を初め青龍。



まぁ、見上げられて顔を見られるよりマシかと片付けて答える。



「祖父に言われたからですよ」



「なら何で断らんかったんや」



「祖父に言われたからですよ」



同じ回答をした私を顔を歪めて颯天は言った。



「……あのじいさん、何考えてんのや。しかも何者なんや、根っからの裏の人間て」



颯天の疑問は最もだ。



昨日祖父が絶対的強者である事を身で体験したら、

何故あんなにも強いのかと疑問に思っても仕方ないだろう。



それに、根っからの裏の人間。



私や祖父は昨日、一般的にしか見えない見た目だった。



いつもの気配を偽り、消しきらず出しすぎず……。



だがここでバレてはおそらく後が面白くない。



「普通に養ってもらってきた祖父ですし、優しい人ですよ」



うん、嘘は言ってない。



私の普通は組での生活だし、組が私の普通だ。



それに、基本祖父は微笑んでるし優しい。



ただ、世界No.1の白雪組の組長なだけ。



「嘘や!……って、それより何でお前は族の世界に入んねん。

いくら親代わりの爺さんでも、そこまでするか?せぇへんやろ。……一体、何考えとんねん」



睨みに加えて殺気付きで私を見下してくる月夜、颯天、瑠樹と、

嘲笑うかのように見下してくる亜夢。



心配そうにこちらを見つめてる律。

昼寝してる玲。



私は作り笑いを浮かべたまま、睨んで殺気を目の前で飛ばしてくる颯天を見て言う。



「貴方と基本的な前提や考え方が違うから話しても無駄です」



ーっ!



怯むとでも思っていたのだろう。

この作り物の笑顔が崩れて怯えるとでも思っていたのだろう。