ある日突然!?

雪路が今どれだけ辛いか、雪路がどれだけ我慢してたか。



青龍に対しての怒りなんかもあるが、

それよりも自分達が守れなかったという事実に対して、自分の無力さが悔しくて仕方ない。



組長の言葉とはいえ、雪路の意思とはいえ、

ただの八つ当たりと勝手な雪路の敵討ちだとしても、青龍を、雪路を殴った颯天を殴りたいと思ってしまう。



そう、ただの気晴らしの為に。



雪路の意思に背く、雪路を悲しませるだろう、勝手な自分の自己満足の為に……。



雪路を離そうにも、全然離れようとしてくれない為抱き上げる。



っ!

ーーっ!



細い。



平均的に見ても大分痩せてるぞ。



雪路の細さに驚く私とは違い、私が雪路を抱き上げた事に驚いてる青龍。



それを尻目に、手当ての道具を持った雪希について雪路の部屋に向かう。



リビングの扉を潜り、閉める。



「うっ……、うぅっ、っ………」



「「っ」」



やはり雪路は我慢していた。



雪希についていく間、雪路はずっと声を押し殺すようにして泣いていた。



私の胸に、顔を埋めて。



廊下を結構進み、階段を上って2階に上がり、廊下を少し進んだ所に雪路の部屋はあった。



ロココな扉を開けると、中は整理整頓されている正に女の子って感じの部屋だった。



とにかくベットに雪路を寝かせようと下ろそうとしたのだが、まだ離してくれない。