Home run[仮]



「…梓先輩、変わったよね…」


「うん、すっかり"不良"って感じ…」


「私、怖くて近寄れない」


「いや、近寄りたくないでしょ」


「そんなにショックだったのかな?
先輩たちの試合のこと」


「まあ、格下にボロ負けしてたしね〜」


「ああ〜、プライド高いんだね」


後輩たちだった。

お前らにはわからないよ!と言ってやりたかったが、ぐっと堪えた。



「てかさ、梓先輩とダブルス組んでた綾先輩さ、
下手くそなくせにめっちゃ練習しててダサかったわ」

「確かに!熱血っぽいとことかまじうけた!」

「頑張れ!できるよ!とかね、お前が頑張れよ下手くそって感じ」

「キャハハハハハ…「お前ら!!」

「…あ、ずさ…先輩」


我慢の限界だった。
憧れだった綾先輩のことまで悪く言われて。


「お前らに、何がわかるんだよ…


調子乗ってんじゃねえ!!」


掴みかかろうと手を伸ばした時、
後輩がバランスを崩して後ろに倒れた。


…その拍子に棚にぶつかり、トレーニング用に置いてあったダンベルが後輩めがけて落ちた。