処方箋付きで一目惚れ

「中間まで、会いに行くのはどうかな」
えっ。
また、会ってくれる気があるのか。
あたしはおどろいて声を失う。
「そんな、佐久間さんがいいなら、こっちから行きます」
「じゃあ、交代でお互いの住んでる場所まで行くとか」
「そんな...それじゃ悪いです」
「悪くないよ。負担を押しつけたら、オレ、すぐに飽きられちゃう」
笑ってる。
いっ、いいヒト~。
「じゃあ、よろしくね」
うそみたいだ。
差し出され手を握り返しながら、斉藤さんに、感謝した。







おわり