しょんぼりとして帰ろうと振り返った時、
『おそーい!!女の子をこんな真っ暗な所に待たせてどうゆうことよぉ。』


チィが子供を叱るような口調で言った。


『ごめん!』
僕はとにかく謝った。


『前髪がペッタンコだよ?寝てたでしょ?』


『…うん…ごめん。…お酒を飲んでいたらいつの間にか…。』


『許さないよ!すっごく怖かったんだからね!!』


『ホントごめん!…どうしたら許してくれる?』


『…じゃあ何か一つ言うことを聞いてくれたら許してあげる。』


『えっ…う、うん…何?』

『ん〜とねぇ。今はないから考えておくよ。それより見せたいモノって何?』


『あっそうそう、コレ!』僕はチィに袋いっぱいのあるモノを渡した。


『花火じゃ〜ん。どうしたのコレ?今は冬だよ!?』


『家族としようと思って持ってきたんだけど、ミナモトさんと会ったから取っといたんだ。』


『ホント?うれしい。やろぉやろぉ。あとミナモトさんってやめてよ。呼びにくいでしょ?チィでいいよ。』

『うん。じゃあチィ何からする?』


『う〜ん、とりあえず手に持つやつしようよ。線香花火は最後ね。』