そうこうしているうちに、課題に与えられた45分間が終わり、出来不出来はともかくとして描いた絵を提出することになった。
柏木さんは、絵の出来に満足いっていないのか何度も画用紙を見直していたが、僕としては終わってホッとしていた。
その日、美術の時間は4限目だったから、そのままお昼休みになった。
僕は画用紙を提出すると、そそくさと美術室を出て購買に向かった。
込み合った購買でパンを二つ買って、校庭へ。
校舎第2棟と第3棟の間の狭いスペースが、僕のお気に入りの場所だった。
あまり人がいないので落ち着いて昼食が取れる。
僕のほかには、携帯でゲームをするのに熱中している二人組がいるだけだった。
僕は彼らをぼんやりと眺めながらパンを食べた。
そして今更ながら柏木さんの顔をもう一度反芻した。
やはりぼんやりとした像しか浮かばなかった。
