サークルの一泊お別れ会は、毎年恒例
だったようで、一年生は準備のお手伝いで
バタバタとしていた。

そして、当日。
集合場所に行くと、ワイワイ集まってる中に
先輩の顔を見つけた。
目があって、ちょっと照れたように笑うから。

そっか、内緒ってことだね。
そうだよね。
あたしも、さりげなく頑張ろ。

はい、バス乗るよー。
貸切状態で宿泊先に向かう。

高校の修学旅行以来、こんな賑やかな
旅行は初めて。
みんな、楽しそう!

団体用に大きめな個室に、宴会場を
用意されていた。

それでもぎゅうぎゅうな部屋に、
みんなで座って、飲んで騒いで。
すごい楽しかった。

時々先輩を盗み見ると、
だいぶ飲まされてるようで…
赤い顔で楽しそうだった。

大丈夫かなぁ。と、心配していたら。

マネージャーから、
ここで、1人ずつ挨拶をお願いします!
との声が。

座ってる順で、回ったので。
送られる先輩も、送る後輩もごちゃごちゃで。

何人か進んだ所で、すでに泣き出す後輩も
多く。

マジサークルだったけど、みんな仲良くて。
あたしも、何だかんだと…
楽しく過ごしていたから。

その場の雰囲気も合わさって、
しんみりしていたら。

先輩の番が来て。
話しているうちに、言葉につまった…。