寝て起きるたびに、顔色が良くなってるのが
わかって、安心した。

次の朝には、コンビニのオニギリも
食べたし、汗かいたパジャマも取り替えて
体をふいてあげると、くすぐったいと笑う。

薬ほとんど飲んだことないから、
すごい効くんだねー。と、からかうと。

ちづる様のおかげです。
と、笑ってる。

よかった…元気になって。

いいお天気だったから、汗かいたシーツも
パジャマも洗濯して干して。

まだ寝ててね。と、部屋を出ようとすると。

帰って来る?と、甘える。

もう。可愛くてつい、いじめたくなる。
え?どうしようかなぁ。と、悩むフリすると。

黙ってしまう先輩。

帰って来るに決まってるでしょ!?
早く治らないと、ご褒美あげないよ?と、
言うあたしに。

ちづる、いつもとキャラ違わない?と、
笑ってる先輩。
寝て待ってる。早く治らないと。と、
布団に潜り込むのを確かめて、
行ってきます。と、外へ出た。

空を見ると、少し雪が降っていた。

先輩…わかってる?

心配して飛んでこれるのも。
顔を見て安心できるのも。
してあげたいことが、すぐ出来るのも。

そばにいるからなんだよね…。

辛くなるのを振り切るように、歩き出す。

まだ。まだ手が届く。
引っ越しまで、あと3日か…。

よし、それまでここに置いてもらおう。
一度、寮に帰って、大荷物で現れた
あたしを見て。

先輩は、泥棒かと思った!と、笑って
迎えてくれた。