あの日、先輩を残して帰って来てから
2日が経つ。

大学も冬休み。
あたしは先輩からの連絡を、今か今かと
待っていた。

まだかなぁ…。頑張ってるかと思って、
あまり連絡こないのも、我慢してたけど…。

あたしから連絡してもいいよね…。
電話の呼び出し音が、続く。
あれ…出ない。

切ろうとした時、はい…。と声が聞こえた。

ん??なんか変。

先輩??どうしたの?

いつもと声が違う。

あー…ちょっと風邪ひいたみたいで…。

え?!大丈夫?熱は?!薬ある?
びっくりして、聞くと。

ちづる…来なくていいからね。
うつったら困る。
寝てれば大丈夫だからさ。
わかったね?じゃあ…。

と、電話を切ってしまった…。

しばらく、理解できずにいたけど。
だんだん怒りが湧いて来た。

こんな時に、ほっとけって言うの?
そんなにひどくないのかな…。
寝ていたいのかな…。

そうかも知れない。
でも、そうじゃなかったら?
もう、居ても立っても居られず、家を出た。

途中、薬屋さんにより。
いざ、買おうとしても…症状がわからない
と言うと、困った顔をされ。
じゃあ、熱があったらこれ。無かったらこれ。
ご飯食べれないようなら、この栄養剤。

お礼を言って、スーパーにもよる。
もう荷物片付けてしまってるかも知れない。
すぐ食べれそうな、体に良さげなものを買う。
あ、ビタミンC!みかんも買う。

大荷物になって、ハアハア言いながら
たどり着くと。

チャイム鳴らして、しばらくして出て来た
先輩は、あたしの顔を見るなり、フラついて
寄りかかって来た。

だ、大丈夫!?先輩?!