先輩と一緒にいたい…。
でも、ニコニコ手伝えない…。
ごめんなさい…。

下を向くあたしに。

わかってる。わかってるよ。
大丈夫だよ。

抱きしめようと手を伸ばし、ホコリまみれの
体に気づき、

あ。と、固まる先輩。

ちょっとだけ2人で笑い合う。

こんな、落ち込んでばっかじゃダメだよね。
あたしたち、こんなことで負けてられないんだもん。
これから、もっと…。

んー…ダメだってば!

心の想いを、消し去って。
明るく言った。

先輩、片付け続けてて?
あたし、コンビニ行って食べるもの買って
来てあげるね。それ置いたら自分で帰るよ。
子供じゃないから。と、笑うと。

いいんだよ、そんな遠慮しなくて…。
と、少し寂しそうに先輩はつぶやく。

今週末引っ越しでしょ?
こんな調子じゃ間に合わないよ。
手伝ってあげようかと思ったけど、
あまり役に立たないし…。
うちで、応援してるね。と、笑うと。

応援されてもなー。と、先輩も笑う。

頑張って早く終わらせて、あたしを
呼んで?
待ってるから。

先輩は、優しく微笑んで。
わかった。頑張るよ。
終わったら、ゆっくりあそぼ。

いい子で待ってなよ?と、笑う。

うん。早くね。
と、抱きつこうとして、

あ。と、今度はあたしが固まる。

ふふっと笑い合い、
お互いに顔だけ寄せ合って。
唇だけ合わせた。

んー、たらん!
早く片付けるわ!と、俄然やる気を出す先輩。

た、たらんって。
可愛すぎる…。