すでに、あたしの経験値からは
予想もできない展開を迎えている。

当たって砕けるのを覚悟してた…。

その日に…お、お泊まり!?

ありえない!
先輩、まさかあたしの…か、体目当てとか!?

…アホか。
どこにそんな魅力があるというのか。
そもそも、そんなことには全く慣れてない感
出まくってるはず。


だけど。
結局、今現在、ただの先輩と後輩のままよ?

…なのに、お泊まりって。
あたし、誰にでもついて行くと思われてる?
そもそも、先輩は誰でも誘うような人?

あたし、先輩の…なんなの?


とにかく。話をしよう。
思わぬ展開で、時間はたっぷりある。

覚悟が決まり、先輩の横顔を見ると。

ちょうど赤信号。

あたしの顔を見て、少し苦笑いのような
表情になる。

…大丈夫だよ。

優しい声で言う。

あたし、どんな顔してたんだろう…。

少し行って、車が止まった。
ドキッとする。

そうか、あたし、怖いんだ…。