空気がいっきに険悪なムードになる

陸斗と優也は真剣な顔だか、うちと未雪はニコニコしてる

「いつでも来ていいよ?」

うちの声と共に陸斗と優也は一緒に動き出した

あーあ、ウィッグとか付けてると動きにくい…

「いきますよ?」

陸斗がニヤッと余裕そうな笑で言ってきた

余裕があるのも今のうちだな

うちがふっと笑ったのを見てから飛びかかってきた

まぁー速さはそこそこかな

まだまだあまいけどな

飛びかかって来たのをよけ、後ろに回り込む

「なっ!」

さっきの余裕そうな顔は消え真剣な顔つきになっていた

焦りだしたのか、殴りかかってくる

それをひょいっとよける

「そろそろうちもいくよ?」

ニヤッととしてから拳を突き出す

「っ!」

うちの手は陸斗の顔の真横

「わざとはずしてやったんだから、そこは感謝してね?」

陸斗の顔は青ざめていた

その後ろでは未雪が優也の顔ギリギリまで拳を突き出していた

もちろん優也顔も青ざめている

なんでそこまで青ざめているのかその時は分からなかった

「華苗、未雪、ウィッグとれてるぞ」

えっ?ウィッグ?

と思って下を見ると落ちていた

あー、だから青ざめていたのか

まぁーとれたなら言うしかないか

「なかなか良かったじゃん陸斗。うちは華雪初代総長 綺蝶(キチョウ)だ」

「同じく!華雪初代副総長 綺龍(キリュウ)」

ざわざわとし始める

「華雪がなんでここに?」

「だから星河さん達も…」

まぁーそりゃビビるよね

もうちょっと面白くバラしたかったのに…

「綺蝶、いや華苗さん。華雪の総長であろうと星夜の姫になったなら、

俺たちは本気で守ります!」

「そうですよ!華苗さんも、未雪さんも、強いから守られる必要ないって思ってるかもしれないけど、

女の子ですから、姫になった以上お守りします!」

陸斗と優也がそう言ってくれた

それに続いてほかの下っ端達も口々に

「「守ります!」」

って言ってくれた

「みんな…!ありがと…」

うちには第2の居場所が出来た