「…あのさ、俺はお前が何を抱えてんのかしらねー。

けどよ、俺はお前を変えれる自信はあるぞ?」

「え…?」

星河の顔が真剣すぎて迷いのあるうちが見つめることは出来なかった

「華苗はさ、自分を押し殺しすぎなんだよ。人生は1回しかないんだよ?

うちらはそれが短いかもしれない。でも、後悔だけはしたくない。

…でしょ?」

「未雪…」

「あのさ、ちょっと気になったんだけどよ、『うちらはそれが短い』ってなんだ?」

「あー…、何でもない。…かもしれないってことだよ!

人はいつ人生を終えるか分からないってことだよ!」

ははは…と乾いた笑いをしている未雪は分かりやすい

「…そうか」

あ、星河は鈍感だ。気づかなくて一安心

「まぁ、俺がいいてーのは、俺を信じろってことだよ!」

「星河…」

「そうだよ!華苗!」

「未雪まで…」

「…華苗って迷った目してるよな。悲しそうでその奥には迷いがある瞳だよな」

ずっと黙ってた蓮夜がそう呟いた

「迷った目?…」

うち、そんな目してるんだ…

頑張って隠してたつもりなのに…

うちってダメだ。何事もダメな方に考えちゃう…

「そんな暗くなるなよ!はい、この話終了!」

「そ、そうだね!華苗、乃々花も亜依も待ってるからはやくしよー」

「…ああ」

星河と未雪が気をつかってくれたにもかかわらず素っ気なく返事をした

蓮夜の言葉が脳内を横切る

星河の告白はずっと頭から離れない

うちはどうすればいいのか…

そう考えながら教室を出たのだった