【星河side】

なんなんだよ、こいつ

俺の喧嘩につっこんできやがって

そう思うはんめんこいつがいなかったら死んでたと思う自分もいる

華雪初代総長の綺蝶か…

実を言うと俺の憧れでもあったりして

「おい、お前大丈夫か?」

そう言ってあいつ、いや華苗が手を差し伸べる

「…ああ、……いっ…て…!」

足に力が入らず立ち上がられない

情ねぇ、華苗が華雪初代総長だからって、しょせん女だ

女に助けられ、あげくのはてには怪我もした

「…噂のわりには…弱いな…。」

「なっ…!」

弱いって改めて言われるとグサッとくるな

「星河?だっけ…?お前、立てねーの?」

「………」

気まずすぎて顔を下におろす

「はぁー、めんどくせーやつ」

と言いながら華苗は何かをとりだした

「ちょっとしみるぞー。まあ、男ならこれぐらい我慢しろ」

「……っ!!」

消毒液だ!いてー、しみるー!

気づけば手当は終わっていた

チラッと横を見ると蓮夜も未雪?ってやつに手当を受けてた

そーゆうところは女なんだなーって思った

「まー、あとは仲間に助けを呼ぶなりなんなりしろ」

じゃぁなと言いながらバイクにまたがる

「あ、ちょっとまて!」

気づけばとめていた

なんでだろうな、お前が気になってしょうがない

「あ?」

超絶不機嫌そうな華苗、それでも待ってくれてる

「あ、あのさ、明日学校くるだろ?お前、気に入った。もっと話がしてー」

うわー、恥ずかしっっ!

「……ふっ。なんだそんなことか、多分いくぞ?弱いくせに話がしてー?生意気だな」

って言いながらも微笑んでいる。

な、なんだこの気持ち。胸が苦しくなるような…

華苗たちがいなくなったあと、俺はテンションが高かった

「…星河…お前、きもいぞ?」

とか言ってる蓮夜も十分きもいぐらいニヤけてる



この日俺らは初めて゛恋゛というものを知ったのだった