1番大切な君へ

それからというもの、私たちはだんだん夜の繁華街へ出かけるようになった


居場所がない自分たちにとって、生きる理由もなくさまよっていた
夜は毎日喧嘩ざんまい。無意味な喧嘩ばっかだ



自分で言うのもなんだけど喧嘩は強い

だって1回も怪我をしていない



夜にこっそり病院を出て朝方の看護師が来る前に帰る


そんな日が何日続いただろうか

その日も朝方こっそり帰って病室に戻るつもりだった

静かに廊下を歩く

「今日も楽しかったね(コソ」

「そうだねー笑(ヒソ」

ヒソヒソと話しながら歩いていたから気づくのがおくれた

「…華苗、未雪、何してるんだ?」

そんな声にハッとしてゆっくり前を見るとそこには優さんと真美さんがいた

「…っ!」