「ねぇ和也。」


「はい。」


「今度は和也の事を聞いてもいい?
ずっと聞きたかったことがあるんだ。」


「なんですか?」


「・・・・。」


「・・・・・・。」



な、なんだろう・・・。


立花さんは少し躊躇するような様子だった。




まさか・・・
“私の事どう思ってる?”
じゃないでしょうね!?


“なんでさっきから何もしてこないの?”
じゃないでしょうね!?


邪念は立花さんの涙と一緒に流し切ったのに、

綺麗な夜空の下、
密室で女性と2人きりという今の状況が、

再び邪念を生み出してしまう。


「な・・なんですか?」