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僕達が泊まる旅館に着くと、すごく人の良さそうな女将さんが出迎えてくれた。


通された2階の部屋もまた風情があって・・立花さんはしばらく窓の外の景色を堪能している様子だった。



「た、立花さん。」


「うん?」


「ど・・どうして今日は僕を・・?」


「ここね、本郷が予約してくれたんだよ。」


「え・・。」


「“仁村君と2人で行ってこい”だって。」




・・・本郷さんが・・・?


「その話はまた夜に!
足湯が近くにいっぱいあるみたいだから行ってみよ!」


荷物を置いた僕達は散策に出掛ける。