―――――――― 救急隊員の人達が呼びかける頃には、 遠藤先生は微かにこちらの呼びかけに反応できるようになった。 ストレッチャーで運び出される直前、先生に近づくと、 僕を認識して目で合図してくれた。 「・・・仁村です。」 先生は何も言葉を発さなかったけど、 僕は腕で目を拭いながら返した。 窓からは僕達を目がけて、 真っ赤な夕陽が差し込む。 “遠藤先生、夕陽に死す” なんてあり得ない・・・。 意識が戻って本当に良かった・・・。