「本郷も隼人も、
見かけに騙されちゃダメだよ!

この子のドラム捌きを見たら、
2人とも惚れちゃうんだから!」



カスミは連れてきたキョウコちゃんの肩を大事そうに掴みながら、

ドラムセットの前に彼女を座らせた。



「おい、本郷・・。マジでか?」

隣に立つ相棒に小声で目配せをするが、

当の本人は興味津々と言った表情でキョウコちゃんを見ていた。



「じゃ・・・じゃ、じゃあ“紅”を・・・。」


「ブフッ!」


ペットボトルの水が口から出そうになる。


「キョウコちゃん。
あんまり俺達をからかうなよ。

そんな小っこい体した女の子が“紅”なんか・・・・。」


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