第5話 on keyboard 敬介





息を切らした遠藤先生が図書室にやって来たのは、それから数日後だった。


「野村!野村!」


「・・・・・仁村です。
どうされました?」


「校門の所に変な奴が来てる!」


「へ、変な奴?」


「若い兄ちゃんがうちの女子生徒に声掛けまくってて、

卒業生かと思って事情聴取したら、
“1年の和也を迎えに来た”って言うから。

お前あんなチャラそうな男とつるんでるのか?」



・・・・・僕の知り合いで・・・・・
女子生徒に声を掛けまくる・・・・・
・・・チャラそうな男・・・・・・・。



「す、すみません、すぐ行きます。」



・・そんな人は1人しかいない!