第1話 出会いは駅前広場





「ねぇ君!バレーボールに興味無い!?」

「・・・無いです。ごめんなさい。」






「君、足速そうだね!陸上部入らない?」

「・・・遅いです。ごめんなさい。」






「君、トランペット・・。」

「吹けないです。ごめんなさい。」




今日も様々な勧誘を退けつつ、ようやく教室から図書室への長い道のりを終えた。


僕の名前は仁村 和也。

この春高校生になったばかりの15歳。

これと言って取り柄も無いし、

運動が苦手で、
文化系の部活に興味があるわけでも無い。


好きなことと言えば・・・。