紫陽花とネバーランド

「ティンクありがとう!どこまででも飛べそうな気がする!
今度あたしの家に招待するから、あなたの家にも行かせてね!その時は飛んでいくから!」

ティンクは笑顔でくるくると回った。
これは良いってことだよね、嬉しい。
距離が縮まった気がする。

「はい、これ以上はダメー」

ティンクとの会話が終わりかけたところを見計らって、ピムがあたしの両肩に手を置いた。

少し浮いていた足が再び地面に着く。

「何がダメなの」

「このままじゃウェンディ調子に乗って今すぐ飛んでくだろ」

ピムはあたしの肩に手を置いたまま。
ちょっと、距離が近い、

「うん」

思いっきりそのつもりでいた。飛び方なんて教えてもらったことないけどなんとなくわかるんだもの。

「それがダメなの!みんなには危ないから飛べるほど粉をかけてもらってない。だから今はダメだ。飛べるのは僕とウェンディだけ、ほかの子たちには内緒にして、夜ならいくらでも飛んでいいから」