「朱里は俺に色んなものをくれてるよ。笑顔と元気と幸せと…それに、誰かを愛する喜びを教えてくれたのも朱里。ほら、充分すぎると思わない?」
こんな私だから、いつか呆れられちゃうんじゃないかって不安になったこともあった。
だけど、たっくんは呆れるどころかこんな私をどこまでも愛してくれる。
「朱里はそのまま俺の隣で笑っててよ。それだけで俺は幸せなんだから」
また溢れてきた涙を止めることができず、返事をする代わりに何度も何度も頷いた。
「俺の人生の全てを賭けて朱里を愛し抜くって誓うよ。だから…俺と結婚してくれる?」
「はいっ…」
泣きながら絞り出した声で返事をする私に、たっくんが見せてくれたのは月よりも眩しく輝く笑顔。
この人と…一生一緒に生きて行きたい。
心からそう思える人が隣にいてくれる幸せを噛み締めていた。


