「たっくんが作ってくれる朝ごはんは、いつも美味しくて幸せ…」

「そう?良かった。朱里の料理もすごく美味しいから夜ご飯が楽しみだよ。はい、お弁当ここに置いとくね」

「うん、ありがとう」



たっくんが家事に協力的なのは同棲を始めた頃から変わらない。

朝が苦手な私のために、朝食の用意とお弁当作りは一日おきの交代制にしようと提案してくれたのも、たっくんだった。

昔は包丁使うのも危なっかしかったのに、今では私より手際良く料理しちゃうところが完璧なたっくんらしい。




「ごちそうさまでした。たっくん、今日も美味しいご飯ありがとう」

「どういたしまして。じゃあ、お互い今日も一日頑張れるように…」



出勤前に熱い抱擁を交わすのも毎日欠かすことない日課。

たっくんが毎朝ギューってしてくれるおかげで、毎日仕事も頑張れてる。




「これでよし。チビッコ達より先に朱里とギューしとかないとね」

「また子供相手にヤキモチ?」

「当然でしょ。じゃあ行こっか」

「うん」



玄関のドアを開ける前、私達は必ず手を繋ぎ、“いってきます”のキスをする。

気付けばそれが、私達の日課になっていた。

何年経っても変わらない、こんなに甘くて幸せな毎日。