「なんでいつもいつも私の心配ばっかりするのに気付いてくれないの?私…寂しいんだよ、不安なんだよ、いつもそばにいたいんだよ!せめて夜メールくらいしてよ、バカッ!今日だってすっごく楽しみにしてたの!なのになんでまた今度なんて言えるの?その今度はいつ来るの?どうせまた明日からバイトバイトの毎日なんでしょっ!」
息つく暇もなく飛び出した言葉達。
顔も体も熱くて、息は荒くなり、呼吸も乱れてて。
体は鉛みたいに重たいし、視界だってボヤけてるのに…
たっくんだけは、こんな状況でも私の目にハッキリ映ってる。
熱のせいか相当自分勝手なこと言ってしまったこと、ちゃんと分かってる。
けれど…嘘偽りなく、今のが私の本音なんだ。
「次いつデートできるかは分からないけど絶対時間作るって約束するから…今は自分の体調を一番に考えてよ」
たっくんはソッと私の手に触れる。
その手も、声も、全部温かくて優しさでいっぱいなのに…
今はその優しさすら不安に感じてる。


