今日もたっくんに溺愛されちゃっています。




「ヒヨコのおまえが未来の為に頑張ってんなら俺も頑張んなきゃだよなー」




フゥ、と息を吐いた諒介さんは小さくそう呟いた。

諒介さん…ちょっと疲れた顔してる。




「仕事、やっぱりキツイ?」

「ああ、相当な。でも、社会に出りゃ上司に怒鳴られるのなんて当たり前だし。それに、小春に喜んでほしくて始めた仕事だから…どんなにキツくても頑張れる」

「そっか。心配してたから安心した」

「バーカ。おまえに心配されるほど落ちぶれてないから」




疲れた顔はしているものの、お菓子を頬張るその横顔がなんだか嬉しそうに見えるのは、気のせい…ではなさそう。

さてはなんかいいことあったな?




「あのさ、もしかして今日小春ちゃんと会った?」

「は?何で分かんだよ?」

「だって昔から諒介さんが俺に会いに来るのって小春ちゃんと何かあったときだから」




俺に見透かされたからか、決まりが悪そうに諒介さんは頭をガシガシと掻く。

だけど、次の瞬間には優しくなったその表情を見て、誰のことを考えているのかすぐに分かった。