髪と同じく栗色の眉毛も、
目を閉じると際立つ長い睫毛も、
スッと通った高い鼻も、
形のいい綺麗な唇も…
こんな人、他には絶対いないって思うほどかっこよくて。
そのままゆっくりたっくんの顔が近付いてきたって、その綺麗な顔から目を離すことができなかった。
ほんとかっこいい…
なんて、自分の彼氏ながら惚れ惚れする。
そんな感じで、たっくんが目を閉じてるのをいいことに穴が開くほど見つめていたんだけど。
突然その目がパチッと開いて、視線がぶつかったものだから思いきり目を逸らした。
見惚れてたことバレたかな、恥ずかしい…
「そんなに可愛く見られたら…襲っちゃうよ?」
「…っっ、」
私の唇を通りすぎ、耳元でそう囁かれると一瞬で全身が火照ったように熱くなった。
やっぱり見ていたことがバレていたらしく、お返しとばかりにたっくんは唇でどんどん私を追い掛けてくる。
フイッと精一杯顔を逸らしてみたって、たっくんが私を逃がすわけもなく。
一瞬のうちにチュ、と音を立ててキスを落とされた。
「朱里、大好き」
「私も、大好き…」
「…しよ?」
すぐに赤く染まった私の頬に触れたたっくんは、また綺麗な顔を私に近付けてくる。
恥ずかしいけど、すぐそばに感じるたっくんの香りが心地よくて…
私も、ゆっくり目を閉じた。
話をするのも、応援するのも…
この甘い甘いキスのあとでもいいかな…


