海からテントまで戻る道を歩きながら、マサトくんと色んな話をした。

たっくんとまた交換ノートしてることとか、私のドジ現場をちょこちょこ目撃されてたこととか。

そんな話を嬉しそうに、楽しそうにしてくれるものだから気まずさや申し訳なさを感じることはなかった。





「おやすみなさい。また明日」

「おやすみ。また明日ね」




それぞれのテントの前で挨拶を交わすと、マサトくんは手を振りながらテントに入って行く。

私も手を振り返し、マサトくんの背中を見送ってからテントに入ると中は真っ暗だった。

聞こえてくるのは、みんなの寝息。



やけに静かだと思ったらもうみんな寝てる…

朝からテンション高かったから疲れたのかな。

たっくん…もう寝たかな。

たっくんと話したい。

そう思ったときには、足が勝手に動いてもう一度テントの外に出ていた。