頭をグルグルさせながら色々考えていると、俯いていたマサトくんはゆっくり顔を上げる。
重なった視線。
マサトくんの目は、真っ直ぐに私を見ていた。
「好きです」
「へ…?」
その瞳に私を映しながら告げられた言葉は、予想外のもので…
思わず間抜けな声が出てしまった。
「出逢った日から佐伯先輩のこと…好きなんです」
「出逢った、日から…」
信じられない気持ちでいっぱいだった。
だって、私は出逢った日から今日までずっと、マサトくんのことを友達だと思っていたから。
だから…なんて言えばいいのか言葉が見つからなかった。


