バーベキューが一段落して後片付けを済ませると、それぞれ好きなように過ごす。
お菓子を食べながらワイワイ話したり、写メを撮ったり、トランプしたり。
みんながそんな風に楽しんでいる中…
私はたっくんと寄り添い合って海岸に座り、視界いっぱい広がる星空に夢中になっていた。
「すっごーい…綺麗だね」
「家からだとこんなにたくさん星見えないもんね」
「うん…あ、流れ星!お願い事しないと」
これからもずっとたっくんと一緒にいられますように…
ギュッと目を閉じ、心の中で3回そう繰り返した。
消える前にちゃんとお願いできてたかな?
ゆっくりと目を開けると隣にいるたっくんは、まだ星空を見上げていた。
「たっくんも何かお願いした?」
「うん、したよ。明日も…みんな笑ってますように、って」
空を見上げたまま言葉を紡ぐたっくんの横顔がなんだか悲しげで…
何故だか胸が苦しくなるのを感じていた。


