今日もたっくんに溺愛されちゃっています。





朱里は、マサトの隣でいつも笑ってた。

マサトが不安にならないように、寂しい思いをしないように、とにかく一生懸命だったんだ。

そんな朱里とずっと一緒にいたマサトは日に日に笑顔が増え、どんどん明るくなって自然と友達もできた。




「僕、今毎日楽しい。部屋から出て良かった。高校に行って良かった。生きてて…良かった」




小さく呟いたマサトは広げたシートに座ると、一点だけ見て微笑んでいた。

その視線の先にいるのは…朱里。




マサトは今まで朱里を好きになった男達とは全然違う。

他の奴等は俺の存在に怖じ気付くか面倒くさがって、簡単に諦めるような根性のない奴ばかりだった。


だけど、マサトは堂々としていて且つ穏やか。

俺に敵対心なんて持ってないし仲を裂こうともしていない。

つまり、報われないと分かっていながら朱里を想っている、ということになる。

何年も朱里に片想いしていた俺は…

そんなマサトを見てると、たまらなく切なくなるんだ。