今日もたっくんに溺愛されちゃっています。





それから暫く朱里の可愛さにクラクラしていたんだけど、向こうからマサトが歩いてくるのが見えて咄嗟に緩んだ顔を整えた。

よく見れば、マサトはビーチパラソルとレジャーシートを持っていて。




「マサト、それ借りてきてくれたの?」

「うん。兄ちゃんに頼まれたから」

「ありがと。そこら辺に広げよっか」

「うん」




二人で大きなレジャーシートの端と端を持ち、適当な場所にシートを広げる。




「こんな感じでいい?」



そう言って笑うマサトの顔はすごく穏やかだった。



「うん、大丈夫。パラソルは俺がするから貸して」

「ありがとう」




最近のマサトは、よく笑うようになった。

気の合う友達も何人かできたらしい。





「それと…さっきのもありがとう。僕、ガツガツ来る人苦手だから助かった」

「ああ、凜ちゃんね。でもごめん、余計なこと言ったよね」

「全然いいよ。好きな人いるのは本当のことだし」