今日もたっくんに溺愛されちゃっています。



「あー、二人とも本当に面白いね」

「朱里、楽しそうだね。これ置いたままだったよ」



後ろから聞こえてきた声に笑いすぎて出た涙を人さし指で拭いながら振り返ると、たっくんが私の鞄を見せるように高く持ち上げていた。

しまった、小悪魔凜ちゃんから逃げるのに必死で荷物置いたままだった…



「ごめんね、うっかり忘れてて…持ってきてくれてありがとう」

「どういたしまして。これ、俺のと一緒にテントに入れとくよ」




ニコッと笑い、小さいテントに荷物を入れるたっくんを見て謎が解けた。




「あ、そっか。その小さいテントは荷物置きだったんだね」

「え?いや、違うよ。これは俺と朱里のテント」

「ええっ!?」



「今夜は一緒に寝ようね」と当たり前のように言うたっくんに動揺を隠せない。

どうして私とたっくんのテントだけ別なの…?