今日もたっくんに溺愛されちゃっています。





未希ちゃんの言ってることは理解できる。

だけど、やっぱりピンとはこないんだ。

過去に恋なんてしたことないし、
たっくんは真っ直ぐ私だけを見てくれるし。

それに、今まで告白してくれた人達にも申し訳なさはあったけれど、苦しいと感じたことないし…

色んなシュチュエーションを思い浮かべるものの、どれも経験したことないからやっぱり分からない。




「大体さ、朱里に告白する勇気がある男なんてほんの一握りしかいなかったもんね。昔から常に拓海くんが目を光らせてたんだから」

「でもぉ…仮に告白できたとしても朱里さんの心に響かないんじゃその人達はその程度ってことですよねぇ」

「そう、なのかな…それすら分かんないかも…」

「恋愛って甘さだけじゃなく苦さもあるのにそんなことも分からないなんて、ほーんと朱里さんって幸せものですよねぇ」



どこか小馬鹿にしたように言う凜ちゃんに少しムッとしたけれど…

たっくんと一緒にいたら苦さなんて感じることないから。

きっと私にその感情は、この先ずっと分からないのかもしれないって、そう思った。



「私ね、ダメ元で告白したのにシュウちゃん何度も俺でいいの?って聞いてくれて。こんなに心に響く告白されたの初めてだって言ってくれたんだ」

「なるほどねー。早い話、お互いがお互いに染まってるわけね。いやーいい話聞いたわ…あ!テントできたみたいだよ。行ってみよ~」




未希ちゃんの素敵な恋バナを聞けて満足した様子のユメちゃんは、鼻歌混じりにテントの方へと駆けて行く。

ユメちゃん、相変わらず自由だなぁ。