「うん、2年の時から同じクラスだよ。それでキッカケは…私、実は生徒会長なんだよね。ほら見て?」
赤い顔のまま見せてくれたのは携帯の待受画面。シュウくんと一緒に写っている制服姿のツーショットだった。
これは付き合い始めた日に撮ったものだと教えてくれたけれど…
写メの未希ちゃんは黒髪に眼鏡を掛けていて、いかにも優等生といった風貌だった。
なるほど、生徒会長っぽい。
「去年の夏休みにね、クラスのみんなで遊んだんだけどシュウちゃん今と同じように金髪にしてて。当時副会長だった私は『たとえ夏休みでも高校生なんだから』って説教しちゃったんだー」
「で?で?それでっ!?」
未希ちゃんの向かいに座るユメちゃんは、興奮し過ぎて身を乗り出してる。
ユメちゃん、この手の話大好きだからなぁ…誰よりも食いついてるし。
「それがねぇ…みんなの前で怒られてるのに笑ってたの。『ごめんねー、大目に見てー、副会長様ー』って」
「うん、なんか想像できるよ」
シュウくんらしいな、と思った。
その時のことを思い出したのかクスクスと笑う未希ちゃんを見て、私も笑みが溢れる。


