「…というわけだから、次の席替えからおまえらを隣にするのナシな」
「え?でも俺、こないだ雑用の手伝いかなりしましたよね?」
「あれは…おまえがしつこいからだろ。一人だけ特別扱いするわけにはいかないんだから勘弁してくれよ」
うーん…
卒業後、離れてしまうのなら高校の間だけは何がなんでも朱里のそばにいたい。
そう思うのは、我儘なんかじゃないよね。
「実は俺…先生に憧れて教師になろうって決めたんです」
「えっ!?お、俺に憧れて…?」
担任がそんな反応をすると、俺はペロッとコッソリ舌を出す。
昔から親に『勉強はできなくてもいいから要領の良い人間になれ』って言われて育ってきたんだよな。
あいにく頭も良いし、要領良く世の中渡って行く術なんて知り尽くしてる。


