今日もたっくんに溺愛されちゃっています。



◆◇◆拓海side◇◆◇



朱里…ちゃんと伝わった?

朱里のためなら、俺はどんなことだってできちゃうってこと。


“年の数だけ花を贈る”なんてそんなプレゼント、今まで考えたこともなかった。

A子さんの彼氏どんだけキザなの?って思ったしね。

実際買ったのはいいけど花屋から家までの道中、痛いほどの視線を感じて死ぬほど恥ずかしかったし。

でも、朱里が感動して泣いてくれたから。

泣きながら笑って最高の誕生日だって、そう言ってくれたから。

たったそれだけのことで、恥ずかしかったことなんてどうでもよくなった。

朱里、さっきからずっと花を眺めてる…良かった。




「たっくん…、あ、の…ここに…」

「え?」



予想以上に喜んでくれたのが分かってホッと胸を撫で下ろしたのも束の間、花を見ていた朱里の視線がこちらに向けられる。

そして、何故か恥ずかしそうにベッドに座って、隣をポンポン叩くから戸惑ってしまった。

これは恐らく隣に来て、というジェスチャーだと思うんだけど…行っても大丈夫?

まさかまた無自覚爆弾投下する気じゃ…?

なんて半信半疑で隣に腰掛けると、朱里は真っ赤な顔をして大きな瞳を潤ませながら真っ直ぐに俺を見つめて。



「あのね…私…たっくんの全部が大好きっ…!」

「…っえ?」



なんの前触れもなくそんなことを言われたものだから、俺の口はだらしなくポカンと開いたまま。