「なんの花にしようかすごく悩んだんだけど…花屋の店員さんが教えてくれた花言葉でバラとかすみ草に決めたんだ」
「花言葉…?」
「メッセージカードに書いてるから…見て?」
「メッセージカード…」
花束に添えられたそのカードに書かれていた言葉。
“ありがとう。
あなたを愛しています”
「朱里、一年間そばにいてくれてありがとう。誰よりも朱里を…愛してる」
一年前の今日、あの日の私は思ったんだ。
今までの人生で一番幸せな誕生日だって。
でもね、今日更新されたよ。
それはきっと、この一年で“好き”が増えたから。
「こんな素敵なプレゼント貰えて最高の誕生日だよ…たっくん、ありがとうっ…」
「喜んでもらえて良かった」
「こんな大きな花束…恥ずかしかったよね…?」
「人生で一番恥ずかしかった。でも……朱里のためならなんでもやっちゃうのが俺だから」
少し赤い顔をして笑うたっくんを見て、また“好き”が増えた。
大好きで愛しくて大切なたっくんに…私もちゃんと伝えよう。


