ーーーそして迎えた記念日兼誕生日当日。

どうやって過ごそうか悩んでたけど…

誕生日だろうが記念日だろうが、そんなの関係なく学校があるってことをすっかり忘れてた。



いまいち記念日の実感がわかないまま、いつも通りの学校生活を送ってやっと放課後。

いつものようにたっくんと帰宅すると、家は誕生日モードに飾りつけがされていた。

それだけではなく、机の上にはお母さん組が作ったであろうご馳走達がズラーッと並ぶ。

だけど…料理はあれど、お母さん達の姿はない。



誕生日の夜は例年通りみんなでパーティーをするのかと思っていた。

でも、あの自由気ままな親達はとにかく私達を二人きりにすることで頭がいっぱい。

「朱里が生まれためでたい日だからみんなでオールで飲み歩くことにしたの~」なんて聞かされたのはつい昨日の話。

お父さん組はわざわざそのために今日は仕事も半休、二日酔いに備えて明日は有給取っちゃったらしい。

私達を二人きりにするためとはいえ、オールするっていう発想をするあたりまだまだ若い。